サービス概要

Larchの提供するサービスは「マネジメントコンサルティングサービス」です。もう少し具体的にいうと、組織的に事業を運営していくための様々な仕組み作りや、そうした仕組みの運用をサポートするサービスを提供しています。

事業が成長していくためには、多くの人の力が必要です。ただ人がたくさん集まると、方向を示したり、仕事を教えたり、状況を把握・管理したりすることが難しくなっていきます。

事業を組織的に運営するということは、そうした人の集まりである組織に、共通の方針を示したり、運営上のルールを定めたりすることで、所属する人が向かう方向を揃え、一丸となって進んでいくということです。こうした「組織的な運営のための仕組み作り」をサポートするサービスが「マネジメントコンサルティングサービス」です。

マネジメントコンサルティングサービスには、組織運営全体のポリシー(方針・戦略・計画)の策定・運営をサポートする「経営管理領域」、具体的な付加価値創出プロセスである個々の業務運営をサポートする「業務管理領域」、ヒト・モノ・カネ・情報という付加価値の源である経営資源の管理をサポートする「資源管理領域」の3つの領域があります(下図参照)

組織運営の概念とマネジメントコンサルティングの領域・テーマ
組織運営の概念とマネジメントコンサルティングの領域・テーマ

Larchは、経営管理、業務管理、資源管理の全ての領域について、様々な規模や業態、業種のお客様の課題解決をサポートしてきました。組織運営上の課題に総合的にアプローチして、事業の組織的な運営、持続的な成長をお手伝いしていくことが、Larchのマネジメントコンサルティングサービスの特徴です。

さらに具体的な、個々のコンサルティングテーマの概要と、実施上のポイント(Larchが大切にしていること)については、下記をご参照ください。

サービス内容

経営戦略・経営計画策定・運用支援

経営戦略・経営計画は、組織が何を目指しているのか、目的や目標を達成していくために、具体的に何を実施していくのかを組織内で共有していくための重要なマネジメントツールです。

一般的には、企業としての経営目的(社是や経営理念)を踏まえた中期的(3年~5年)なゴールを設定し、ゴール到達のためのビジネスモデルやビジネスプロセスを組み立てていくといった流れで構築してきます。

策定した戦略・計画は、経営者自身の指針としてはもちろんですが、社員に広く示して理解・納得を得るとともに、個々の業務管理や人の評価・処遇決定に活用するなど組織運営全体の指針として運用していくことで、目指すべき方向へ組織を牽引していく効果を発揮します。

Point:Larchが大切にしていること

「未来予測」ではなく、「メッセージツール」であるということ

  • 経営戦略や経営計画策定では、ともすれば「将来のことをできるだけ正確に描く」という未来予測に多くの労力を割いてしまいがちです
  • もちろん現実を無視した荒唐無稽なものは論外ですが、一方で「正確性」のみにこだわった戦略・計画というのも、結局予測が外れてしまえば無意味なものになってしまいます
  • 経営戦略・計画の策定は、そのプロセスまで含めて組織に共通のメッセージを浸透させるための「メッセージツール」であるべきです
  • 経営者の思いや考えを、社員の思いや考えを、わかりやすく整理し、「皆が理解・納得して行動できる」ということ、これが経営戦略・経営計画策定における重要なポイントです

管理会計制度構築・運用支援

管理会計は、制度会計が外部関係者(株主や債権者、税務当局など)向けの会計であるのに対して、純粋に自組織のための会計であり、組織の現状を把握し、対応していくためのマネジメントツールです。

一般的には、企業としての中期的(3年~5年)ゴールや部門ゴールに基づいて、管理する財務指標や業務指標を設定し、それらの取得方法や分析・共有プロセス、情報に基づく意思決定プロセスなどを設計して運用していきます。

管理会計は、全社単位、部門単位、個別業務単位など、それぞれの管理目的・目標に応じた粒度、精度、頻度で、適切な対象者へ向けて設計・運用していくことで、目指すべき方向へ組織を牽引していく効果を発揮します。

Point:Larchが大切にしていること

「管理のための管理」ではなく、「意思決定・行動につながるもの」であるということ

  • 「毎月決まった数字を共有するだけ」、「経営者が数字を見て叱咤激励するだけ」といった管理会計の状況をしばしば目にします
  • 管理が目的化していたり、「見たいから」という理由だけで管理するような管理会計は、現場に負担を強いるだけの意味のないものです
  • 管理会計は、ゴールへ向けた進捗状況や、この先のリスクや対処方法ついて的確に情報を提供し、経営者・管理者の意思決定、具体的な行動につながるものでなければ運用する価値はありません
  • 管理目的を明確にしたうえで、必要な行動を企画・意思決定できることに重点を置いて管理会計を設計していくことが重要なポイントです

管理業務改善・改革支援

営業管理や購買管理、生産管理、開発管理といった業務管理は、現場の業務運営状況を迅速かつ的確に把握して短期的な業務改善に取り組んだり、中長期的なプロセス改革を実現していくためのマネジメントツールです。

一般的には、各業務の効率面、品質面での問題点を整理し、原因を分析したうえで、問題の回避、予防、対処ができるような業務上の手順やルールを設計して運用していきます。

経験や勘に基づく業務遂行を減らし、組織全体で現状や将来リスクを共有する手順・ルールを設けたり、意思決定者に迅速に情報共有できる仕組みを設けていくことで、業務の持続的な改善、高度化を牽引していく効果を発揮します。

Point:Larchが大切にしていること

管理負荷とリスクの大きさのバランスを考慮すること

  • 営業管理や生産管理といったいわゆる「間接業務」は、直接付加価値を生み出す業務ではないために軽視されていたり、ひたすら「効率化」を求められ人員削減の対象となることもしばしばあります
  • しかし、適切な管理なしでの現場業務運営には、組織に大打撃を与えるような重大なリスクが潜んでいる危険性があります
  • 現場業務をルールでがんじがらめにするのではなく、各業務が内包するリスクの内容やその大きさを理解したうえで、管理の必要性と業務的・コスト的負荷のバランスを取りながら業務を設計・運用していくことが重要なポイントです

原価計算制度構築・運用支援

原価管理は、現場の業務運営状況を的確に把握して短期的な業務効率・品質改善に取り組んだり、企業業績全体への影響を把握・対応していくためのマネジメントツールです。

一般的には、原価情報把握・活用における問題点を整理したうえで、原価計算方法、原価情報収集プロセス、原価情報活用プロセスを設計し、それらを実現する原価管理ツールを開発して運用していきます。

原価管理は、製造現場の業務指標(工数や不良数、生産数など)と財務情報(何円なのか)を繋ぐものです。現場の状況を財務的な影響度として見える化することで、現場にある問題・課題の重要度を共有し、効率的・効果的な現場改善、的確な戦略・計画上の意思決定が可能となります。

Point:Larchが大切にしていること

管理目的(何のために管理するのか)に応じた原価情報の精度を設定すること

  • 「とにかく細かく、精緻に、正確に製品一つ一つの原価を把握したい」そんなご要望を頂くことがしばしばあります
  • しかし、原価計算のための情報収集や、原価計算作業は非常に負荷が高く、不必要に精緻な原価計算制度は、設計したとしても結局「現場が運用できない」という状況に陥ってしまいます
  • 原価情報を改善活動や戦略上・計画上の意思決定にどう生かしたいのかという「管理目的」を明確にするとともに、重要度の高い工程・作業・費用に重点をおいた制度を設計していくことが、着実に原価管理業務を運用し、効果を得るための重要なポイントです

人事制度構築・運用支援

人事制度は、「等級制度」、「評価制度」、「報酬制度」、「教育制度」の4制度の総称で、組織の方針や戦略に沿って人を育て、評価・処遇することで、社員のモチベーションを高め、自律的な行動を促すためのマネジメントツールです。

一般的には、社員の意識面の問題及び、人事制度上の課題を整理したうえで、組織の中長期的な方針・戦略に基づいて人事制度を構築・運用していきます。

人事制度は、組織の目指すものと、社員の意識・行動を繋ぐものです。組織の方針や戦略を人事制度に落とし込んで設計・運用することで、社員を活性化して自律的な行動を促し、目指すべき方向へ組織を牽引していく効果を発揮します。

Point:Larchが大切にしていること

求める人材像を明確に描いたうえで、「制度」と「運用」の両輪でその実現を目指すこと

  • 人が人を評価し、処遇を決定していくということは非常に難しい作業です
  • しかし難しい作業を定型化するために「詳細で精緻な人事制度」を設計したとしても、運用負荷が大きく、かつ、硬直的なものになってしまい、効果的に機能するとはいえません
  • 他方、現場で柔軟に部下を処遇できるようにすると、評価者の能力や性格によって不公平・不公正が生じるリスクが高まり、これもまた、効果的に機能するとはいえません
  • まずは組織の方針や戦略に基づく「人材の重点」を定める、そのうえで「ルール」と「現場判断」のバランスを取りながら制度を設計・運用していくことが人事制度が効果を発揮する重要なポイントです

マネジメント人材育成支援

組織規模が拡大すると、経営者自身がすべてのマネジメントをおこなうことは難しくなるため、階層的にマネジメント人材(管理職)を育成して権限を委譲していくことが、組織の成長にとって不可欠です。

一般的には、初級(係長等)、中級(課長等)、上級(部長等)の各段階ごとに必要となるマネジメントスキルや求められる思考、行動を体系化し、それぞれの階層にあったOff-JT(研修)、OJT(現場での教育)のプログラムを構築して人材育成をおこなっていきます。

各階層のマネジメント人材が、管轄する組織の統率・牽引、運営リスク把握・対応を自律的におこなっていくことは、事業の持続的な成長へ向けた大きな原動力となります。

Point:Larchが大切にしていること

画一的な「研修」ではなく、状況に適した育成プログラムを企画・実施すること

  • マネジメント人材の育成には、「機会」、「意識」、「知識・技術」の3つの要素が必要です
  • 大量の実務を抱え時間がない(機会の欠如)、他人の世話などしたくない(意識の欠如)、どうやればいいのかわからない(知識・技術の欠如)、こうした状況を取り除いていかなければ、マネジメント人材を育てていくことはできません
  • この3つの要素のうち何が欠如しているかは、組織のこれまでの人材育成状況や、対象者のこれまでの経験などによって様々です
  • 画一的な研修を実施するのではなく、組織や人材の状況に寄り添い、各要素を充足していくような育成プログラムを企画・実施していくことがマネジメント人材の育成ヘ向けた重要なポイントです

情報システム導入支援

情報の記録・保管、組織内での共有、活用は、効率的な業務運営や漸進的な改善、的確な経営上の意思決定にとって非常に重要な要素であり、そのツールである情報システムの有効な活用もまた、経営上の重要な課題です。

一般的には、管理情報を明確にしたうえで情報システムの要件を定義し、システム設計・開発、業務設計、システムテスト、システムを活用した業務テストといったプロセスを経て情報システムを導入していきます。

経営者や各階層のマネジメント人材が必要な情報を適時・適切に把握し、必要な意思決定をおこなうことができる情報基盤を持つことが、外部環境や組織内の状況変化に柔軟かつ迅速に対応できる組織づくりにつながります。

Point:Larchが大切にしていること

共通の「目的・目標」で経営者と現場、システムを繋ぐこと

  • 情報の収集・管理には手間とお金がかかります
  • 無限に手間とお金をかけられるのであれば、全ての人・モノ・カネの動きをデータ化し情報を蓄積していくこともできるかもしれませんが、やはりそれは現実的ではありません
  • まずは、何のために情報を管理するのか、それにより何を実現したいのかという共通の「目的・目標」を明確にする
  • そのうえで、経営者や管理者が知りたい「情報の粒度・精度・頻度」、「現場が実現可能な管理業務」、「システム機能」の3つの要件を考慮・調整しながら、最適な業務・システムの在り方を追求していくことが、情報システムの導入の重要なポイントです

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